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耳鼻咽喉科 小児耳鼻咽喉科 アレルギー科
いわした耳鼻咽喉科医院
〒680-0874 鳥取県鳥取市叶320-1
TEL: 0857-38-4133

耳の疾患

耳が痛い、耳だれが出る、聞こえにくい、耳なりがする、耳あかが取れない、耳が腫れた、めまいがする、など

中耳炎

中耳炎

中耳炎は子供に発症しやすい病気です。

それは、耳と鼻をつないでいる耳管という管が、大人と比較して太く、短く、傾斜もなだらかなため、鼻やのどの影響を受けやすく、またウイルスや細菌が中耳に入りやすいためです。


小児がかかる代表的な中耳炎として、急性中耳炎と滲出性中耳炎について下に説明していますのでぜひお読みください。

一般的に中耳炎というとほとんどの人は急性中耳炎のことが頭に浮かぶと思います。ところが小さなお子さんにとって重要なのは実は滲出性中耳炎です。

小児の滲出性中耳炎は症状からは分かりにくく気づかないうちになっていたり、小児科で見過ごされていたりすることもあります。

急性中耳炎で1~2回通院しただけで良くなったと思って終わりにしていませんか? 中耳炎で治ったと言われたのにまたすぐに中耳炎を繰り返していませんか? 思い当たることがあれば、滲出性中耳炎になっていないかきちんと検査を受けてみてください。


急性中耳炎

症 状

急性中耳炎

耳が痛い・発熱がある
 耳ダレが出る
耳のつまった感じがする
 聞こえが悪い
 夜泣きする・機嫌が悪い


3歳以下のお子さんの80%が一度はかかると言われています。風邪などの鼻水が原因となることがほとんどです。

細菌やウイルスが、耳管(鼻と耳をつないでいる管)を通り、鼓膜の奥(中耳という空間)に入り、炎症がおきる病気です。

一般の方が思われているような耳の外から水や菌が入って急性中耳炎になる事はほとんどありません。

さらに進行すると鼓膜の一部が破れて、耳から耳だれ(膿み)が出てきます。

小さなお子さんに多い理由は、大人と比較して、耳管が太く、短く、水平に近いですので、鼻水の影響を受けやすいからです。

大人の場合は重症化、難治化することは比較的少ないのですが、乳幼児、特に集団保育(託児所や保育園)の場合は再発しやすく、

重症化、難治化することもあります。

小児の場合は急性中耳炎が落ち着いても、そのまま滲出性中耳炎に移行する可能性が高いので慎重に経過を診る必要があります。

1~2回の通院だけでは見過ごしてしまうことがあります、特に急性中耳炎を繰り返している子供さんは注意が必要です。

治 療

治 療

患者さんのご希望やライフスタイルに合わせて治療を行います。

軽症でしたらまずは抗生剤と鼻水をおさえる薬で治療していきます。

通常、治るまでに約5日~4週間程度かかりますので、完治するまで治療継続が必要です。
(炎症の程度により治るまでの期間が異なります。)

膿がたまり鼓膜が腫れ、痛みが強いときや高熱が続く場合は、痛みを早く取り熱を早く下げるために、鼓膜切開術(鼓膜に2~3mm穴を空け、鼓膜の奥に溜まっている膿を除去)を行います。

当院では難聴などの後遺症を残さないように完治することを目標にしておりますので、必要と判断したときは鼓膜切開をお勧めします。

ちなみに切開した鼓膜の穴は通常、数日で塞がりますし、鼓膜の麻酔をして切開するので痛くはありません。

滲出性中耳炎

症 状

滲出性中耳炎

難聴・耳鳴り
 耳のつまった感じ
 呼んでも振り向かない・
よくきき返す
 テレビの音を大きくする
 大きな声でおしゃべりをする
 夜泣きする・機嫌が悪い


滲出性中耳炎とは、鼓膜の奥の中耳という空間に滲出液といわれる液がたまって、音が聞こえにくくなる中耳炎です。 

この滲出液は元々人間の体の中にある液体です。お風呂やプールの水が中耳という空間に入ったものではありません。

耳と鼻をつないでいる耳管という管が正常に機能せず鼓膜の奥(中耳という空間)ににじみでてきた液体成分です。鼻から耳管を通って鼓膜の内側(中耳)に空気がうまく抜けないので、鼓膜は凹んだ状態になっています。

お子さん自身が難聴を訴える事はまれですので、上記のような症状がみられた時には、滲出性中耳炎を疑う必要があります。

急性中耳炎とは違って発熱も痛みもないので見過ごされやすい疾患です、少しでもおかしいと思ったら耳鼻科を受診してください。

滲出性中耳炎は放置していると癒着性中耳炎・真珠腫性中耳炎に移行し、難聴となってしまう危険性がある怖い疾患です。

治 療

患者さんのご希望やライフスタイルに合わせて治療を行います。

中耳の粘膜を正常化するお薬や鼻水をおさえる薬で治療します。

鼻の処置やネブライザーにより鼻をきれいにし、滲出性中耳炎を悪化させる要因を取り除きます。

「耳管通気」といわれる耳管(鼻と耳をつなぐ管)に空気を送って、鼓膜の凹みを直したり滲出液がなくなりやすくする治療をします。

多量の滲出液がたまってしまった状態では、鼓膜切開して排液することですぐに聴力の改善ができます、鼓膜麻酔するので痛くありません。

鼓膜切開を繰り返してもなかなか治癒しない難治例には、鼓膜換気チューブ挿入術も外来で対応できますのでご相談ください。

大切に思っていること

小児の滲出性中耳炎は治療に時間がかかる場合が多いので、浸出液を溜めたままお薬だけで治療していると難聴状態のまま

子供さんが成長していくことになるので、発育発達に悪い影響が出ることがあります。

また聴こえの悪いままに成長した子供さんが、臆病な性格になったり・引っ込み思案な性格になったりすることもしばしば経験します。

鼓膜の凹みの強いまま放置すると、鼓膜が奥の壁にくっついたまま癒着し難聴になってしまうこともあります。

鼓膜切開・あるいは鼓膜換気チューブなどで浸出液を外に出してしまえば聴力も鼓膜の凹みも改善しますので、発育発達に支障が出なくなります。

適時処置を行うことで良好な鼓膜と聴力を維持しながら、しっかり完治するまで治療を続けていくことが大切だと思っています。     

いわした耳鼻咽喉科医院

医療機関情報

医院名
いわした耳鼻咽喉科医院
院長
岩下 和人
住所 〒680-0874
鳥取県鳥取市叶320-1
診療科目耳鼻咽喉科
小児耳鼻咽喉科
アレルギー科
電話番号 0857-38-4133